花束-スパイラルのコツ|花屋さんが教える飛躍的に上達する花束の作り方 | はらさわ-お役立ち通信

花束-スパイラルのコツ|花屋さんが教える飛躍的に上達する花束の作り方

4月から花屋さんに入社した新入社員やアルバイト、専門学校に入学した学生など、花束のスパイラルがうまく出来ず泣いている人も多いのではないでしょうか?

おそらく先輩や先生などにやり方のコツを聞いたり教えてもらっても、最終的な答えは「慣れだから頑張って!」だと思います。

しかし、スパイラルはもちろんのこと、きれいな花束の作り方には完全に説明できるコツがあります。

実際に花屋さんをやっていた私が実体験で得たコツを、花材選びから完成まで実践形式で惜しむことなく解説しますので、ぜひ参考にして下さい。



目次

スパイラルは茎を一方向にらせん状に組む

まず、基本からですがスパイラルは茎を一方向に組んでいくことによって、握る場所が太くならず、たくさん花を入れることができる組み方です。

一般的に花束を作るときは左手。1本目は真っ直ぐな茎を選び、あとは茎の向きは左上から右下に斜めになるように組んでいきます。

まず1本目。茎を持つ位置は花の長さの1/3の場所です。最終的にここでしばるので結束点と呼びます。

左手の親指と人差し指の間で茎を持ちます。

下写真のように2本目の茎を1本目の茎の上に対してやや左向きに重ねます。

3本目は1本目と2本目の茎の間にはめ込むイメージで重ねます。

基本的にスパイラルはこの繰り返しです。

以下のように茎と茎がバッテンに重なっているのであればまだ出来ていません。

×【ダメな例】

必ず、茎が一方向に束なって、下からみたときにらせん階段のようになっていれば合格です。

純粋なスパイラルの練習方法はバラやキクなど茎が真っ直ぐの花や竹ひごを使うと良いです。

◎【良い例】

茎がグラグラして定まらず形が崩れてしまうのはなぜ?

おそらく“スパイラル”自体が出来るようになったあとの悩みは、組んでいるうちに茎がグラグラしたり、中心軸がずれて形が崩れてしまったりすることではないでしょうか。

なぜそのようになるのか?というとまず本数が少ないうちは定まりにくくズレやすいです。

また茎の形は円柱状をしているため太い茎と太い茎を組んだ時、どうしてもすき間ができます。

実践ではそのすき間を埋めるためにグリーン(葉物)や細い茎を持つ他の花を入れることで固定していきます。

しかし、練習段階ではバラやキクの茎だけ10本とか、きれいな茎だけなら良いのですがゴツゴツしていたり、やや曲がっている茎が入っていたりすると、組んでいく段階ですき間が生じるため、ズレます。

あとは初心者の方はなんとかして茎を固定しようと力が入るため、適切な配置を考えずに組んでいきますが、実践では完成するまでの手の中のスパイラルはある程度余裕を持たせて緩くしている人もいます。

初心者の方は途中、花が動いてしまうことをすごく気にされますが、最終的に花向きは調整するので、気にしなくて大丈夫です!

取り敢えず、単純にスパイラルだけを極めるという意味で茎がグラグラして形が崩れないようにするには、すき間が無いように茎を茎を組むことです。

ただし、花の向きはめちゃくちゃになってしまいます。

では、次からはスパイラルを生かした【差がつく上手な花束の作り方手順】を解説します。

※丈が短いラウンドの花束の場合は、スパイラルさえ出来れば初心者でもそれなりのカタチになるため、ここではスパイラルの出来次第で差がつく丈の長いスタンダードタイプの花束を作る手順で進めます。

先輩を超えられる!差がつく上手な花束の作り方手順

  1. 役割別に花材を選ぶ
  2. 完成形の設計図をメモする
  3. 縦軸(たてじく)を作る
  4. 横軸(よこじく)を作る
  5. 底辺部分(ていへんぶぶん)を作る
  6. 結束(けっそく)して完成

役割別に花材を選ぶ

以下は典型的な教科書で学ぶ花の形態です。

選ぶ花の形態

種類 形態  
ラインフラワー グラジオラス、キンギョソウ
マスフラワー バラ、キク、カーネーション
フォームフラワー 個性的な形 ユリ、アンスリウム、カラー
フィラーフラワー 小花 カスミソウ、スターチス“ブルーファンタジー”

初心者がスタンダードタイプの大きな花束を作るときは役割別に花材を選ぶと良いです。

ただし、ラインフラワーに関しては予算1万円以上など大きな花束を作る際には入れますが、3000円や5000円など通常サイズの花束ではあまり使わず、マスフラワーで代用することが多いです。

その方が高さも抑えられるのと、マスフラワーの方がメインフラワーになり目立つので、限られた予算内で作るのであればマスフラワーで代用してあげた方がお客さんは嬉しいです。

またフォームフラワーに関してもマスフラワーをメインとサブの2種類使って代用することもあります。

実際に選んでみます

写真の右側から

  • ラインフラワー:クジャクソウ
  • マスフラワー(メイン):バラ
  • マスフラワー(サブ):カーネーション
  • フィラーフラワー:カスミソウ(染め)

選ぶグリーン(葉物)

  • 個性的な形をしたグリーン
  • 花束の内側に入れるグリーン
  • 花束の外側・底辺を支えるためのグリーン

グリーン(葉物)は花とセットで本来あるべき植物の姿を表現することができます。

グリーンを選ぶ際には最低2種類選ぶと良いです。

1つは花束の内側に入れて“見せる目的”や“茎と茎のすき間を埋めたり、空間を取る目的”のグリーン。

もう1つは底辺を支えたり、花束全体のバランスを整える、花を保護する目的のグリーンです。

今回は

写真右側から

  • 丸葉ルスカス:内側に入れる
  • モンステラ:個性的な形&底辺を支える

グリーン(葉物)を入れる目的

  • 花と同様に観賞価値あるものとして見せる
  • 花を引き立たせる
  • 葉を花束の内側に挟むことで空間を作る
  • 茎のすき間を埋めるクッション(あんこ)
  • 全体的な花束の形を整える
  • 花を保護する

メイン花材の本数は奇数にする

商品としての花束は予算内で花材を選ぶ必要がありますが、メインやサブメインに使う花材は奇数で選んだ方が楽です。

例えば予算5000円の場合

メインのバラとサブのトルコキキョウはそれぞれバラ3本・トルコキキョウ1本の奇数で選びます。

  • キンギョソウ【ライン】 @300×2本
  • バラ【マス】(メイン) @400×3本
  • トルコキキョウ【マス】(サブメイン) @700円×1本
  • SPカーネーション【フィラー】 @200×3本
  • オンシジューム【フォーム】 @400×1本
  • カスミソウ【フィラー】 @400×1本
  • 丸葉ルスカス【グリーン】 @150×3本
  • ドラセナ・ゴッドセフィアーナ【グリーン】@200×3

合計4950円

4つの異なる形態の花材をそれぞれ選び、メインとサブは奇数本選ぶ、グリーンは2種類選ぶ。

今回は

  • クジャクソウ【ライン】2本
  • バラ【マス】(メイン)3本
  • カーネーション【マス】(サブ)3本
  • 染めカスミソウ【フィラー】1本
  • 丸葉ルスカス 3本
  • モンステラ 3本

同系色か反対色でまとめる

初心者が失敗しがちなのは、色々な色の花を少数ずつ集めてしまうことです。

原則として多色は難しいと覚えておきましょう!

赤・ピンク・黄色・紫・青・白の花や斑入りのグリーンを1本ずつなど選ぶと、共通点がないためまとまりが無くなります。

一方、赤×ピンクや黄色×オレンジの同系色や黄色×紫、赤×緑などの反対色で作ると失敗がありません。

※厳密にいうとカラーコーディネートでは同系色と類似色は違うのですが花材選びでは細かく分けなくてもOKです。

【同系色の例】
  • 赤×ピンク
  • 黄色×オレンジ
  • 黄色×緑
【反対色の例】
  • 黄色×紫
  • 赤×青

ちなみに白は組み合わせによって印象の違いはありますが、どの色にもなじみます。

  • 白×赤⇒お祝いのイメージ
  • 白×緑⇒ナチュラルなイメージ
  • 白×紫⇒仏花のイメージ

今回は黄色オレンジ×紫青の“反対色”の組み合わせでまとめています。

完成形の設計図をメモする

花材を選んだら、頭の中で完成形をイメージしてから作ります。

初めのうちは、各花材をどこに配置するのかざっとスケッチを書きます。

スケッチといっても自分が確認するためだけなので、きれいな絵を描く必要はありません。

花束が下手な人の多くは完成形をイメージせずに作り始めます。

そのため、どこに何を入れたら良いのかその時々で考えるため時間もかかり、まとまりがない花束が出来上がります。

本来、設計図に関しては花材選び前からやった方が良いのですが、はじめのうちは花材を選んでからでOKです。

ちなみに花屋さんはこの花とこの花を組み合わせたら、だいたいこんな感じに出来上がるというイメージができているため、早くまとまりのある花束が作れます。

縦軸(たてじく)を作る

設計図が出来たらあとはカンタン!

まずは花束の縦軸(たてじく)を作っていきます。

縦軸(たてじく)とは花束を正面から見た時の縦のラインを指します。

中心軸と言っても良いです。

なぜ縦軸に作ってくのか?というと奥行きを出すためです。

奥行きを出すことによって花束が立体的になり、厚みのないペッタリした花束が完成するなんてことがなくなります。

正面から見て一番後ろの花から組んでいく

なるべく茎が真っ直ぐのものを選んでください。

正面から見て、一番後ろ(奥)の花から手に持ちます。

例えばラインフラワーであればグラジオラスやデルフィニウム、キンギョソウを、ラインフラワーなしでマスフラワーで代用した場合はバラやキク、輪カーネーションを最初に持ちます。

縦軸を作っていくイメージを持ちましょう。

カスミソウのような1本で大きく、花束の外形を作るフィラーフラワーを使うときは、はじめに持つことをおすすめします。

※途中で入れることも可能なのですが初心者にはちょっと難しいです。

ですので以下のようにラインフラワー(クジャクソウ)などの真っすぐな茎の花を2本程度組んだ後に、カスミソウ(フィラーフラワー)を持ちました。

左右に広げるための花はまだ手に持つ必要はありません。

花を横軸に広げようとするのではなく縦軸に重ねていく

花束をスパイラルで組んでいくとき、多くの人は花を横に横に広げようとします。

しかし、そうではなく、まずは縦軸を作ることに専念します。

スパイラルは守りつつ、茎を手前に手前に自分の方へ向かってくるように重ねていきます。

※わかりやすいように一旦、カスミソウは外しています。

トップ(一番上に配置する花)のバラを配置します。

中心になるエリアにメインの花を配置する

縦軸を作っていく中でアレンジメント同様、フォーカルポイントにはメインになる花を多く配置します。

フォーカルポイントは一番目に止まる花束の中心部分です。

フォーカルポイントにバラやユリ、キクなど塊状になる花(マスフラワー)を配置して下さい。

メインのバラだけでフォーカルポイントを作っていも良いのですが、検定試験のような固い感じになってしまうので、サブのカーネーションと2つで“フォーカルエリア”を作るのがコツです。

花束だけでなくアレンジメントにも共通しますが、きれいに見える法則に「密集と拡散(みっしゅうとかくさん)」があります。

端的にいうと中心・内側に花を多く、外側に広がるに従って花の数を少なくします。

なのでフォーカルエリアにはメインとなる花材を多く配置しましょう。

茎と茎のすき間を埋めるように他の花やグリーンを入れて固定していく

茎は円柱状になっているため、重ねていくと、どこかですき間ができます。

すき間はズレる原因になりきれいなスパイラルになりません。

そこで、茎を重ねていく中ですき間が出来ないように、他の花の茎をはめ込んだり、グリーン(葉物)を入れてすき間を埋めていきます。

これがクッションとかアンコなどと呼ばれるグリーンの使い方です。

クッションを入れると花と花の間に空間が出来るため、窮屈に見えません。

ただし、後ほど説明しますがあくまで花束の内側に入れるグリーンは、グリーン自体や他の花を引き立たせる目的とクッションの目的を兼ねたものであり、只々花束を広げるためだけの目的に使うものではありません。

横軸(よこじく)を作る

縦軸を作ったら今度は横軸を作っていきます。

横軸(よこじく)とは花束の中心軸の左側と右側を指します。

左右に花を入れていく(横の広がりを作る)

この時に何でもいいから左右に入れるわけではありません。

どんな花を左側に、どんな花を右側に入れるのか?には基準があります。

茎の曲がりと花首の向きを見て左右どちらに入れるか判断する

真っ直ぐの茎は縦軸や縦軸から近い場所に使います。

花束の縦軸を中心として茎が左向き、あるいは花首が左向きになっているものは花束の中心より左側に、茎が右向き、あるいは花首が右向きになっているものは花束の中心より右側に入れます。

下写真のカーネーションは元々、右向きの花なので縦軸(中心軸)より右側に入れます。

花の分量が左右均一になるように左、右と交互に入れていきます。

底辺部分(ていへんぶぶん)を作る

スタンダードタイプの花束は一方見(いっぽうみ)といって、正面から見た時に花がきれいに見える組み方で裏面には花がありません。

壁があるとか背中がある花束とも言います。

原則として正面からみたとき、花束の底辺は180度まで展開するように作ります。

ですが、実践において底辺部分を180度に展開するまで整えるためには、花材も多く必要になるため、あまり見えない部分でもあることからラッピングペーパーで覆ってしまうことが多いです。

どちらかというと底辺部分に使う花材を、目立つ花束の中心部などへ使います。

しかし、一応正しい作り方は説明しておきます。

縦軸の一番下に入れる花は自分に対して真っすぐ水平に向かってくるように入れる

花束を正面から見た時、縦軸の一番下に来る花(自分に向かってきている花)を入れるときは、花束を横から見て縦軸に対して本来は赤丸の部分(90度の角度)まで入れます。

要するに、縦軸の一番下の花は自分に対して真っ直ぐ垂直ぎみに向かってくるように入れるということです。

ということは、ある程度茎が曲がるような花や葉じゃないと入れられないはずです。

ただ、こちらも実際の花束の販売シーンではここまで入れません。(※アレンジメントは茎をカットできるのでできます。)

横軸の左右の底辺にはグリーンを入れる

横軸の底辺にグリーンを入れる目的は

  • 花束全体の形を整えるため
  • 花を保護するため

そして横軸の底辺に使う主なグリーンは以下のようにほぼ決まっています。

  • ドラセナ・ゴッドセフィアーナ
  • レモンリーフ
  • レザーファン
  • モンステラ
  • アレカヤシ
  • フェニックス・ロベレニー
  • ゴルジリネ
  • ドラセナ(青・赤)

今回はモンステラを使用します。

グリーンも花と同じように右向きの葉は縦軸より右側にいれます。

左向きの葉

縦軸より左側に入れます。

葉が真っすぐ向いているものは背面に入れます。

結束(けっそく)して完成

底辺部分まで作ったらあとは結束して完成です。輪ゴムで留めるか麻ひもで縛るのが一般的ですね。

輪ゴムで結束する場合

まず、輪ゴムで留める場合は右手で花束の下を掴み、左手を今まで花束を持っていたところ(結束点)から少しだけ上にスライドさせます。

外側の方にある太い茎に輪ゴムを引っ掛けて結束点まで上にスライドします。

結束点で2~3回ほどぐるぐると巻いて下さい。

下に向かって2回程度巻きながら降ろしてきて留めます。

ひもで結束する場合

お店等では便宜上、輪ゴムを使うことが多いですが、茎が太くなる大きな花束やキッチリ結束させたい場合は、ひもでしばります。

麻ひもかビニールひもを使うのが一般的ですね。

ひもで縛る場合はゴムで結束するときと違い、握ってきた場所(結束点)は動かしません。

結束点の上でひもを縛ります。

右手でひもを持ち、左手の人差し指と中指の間にひもを通し20㎝程度残して、はさんでおきます。しっかりつかんでおくイメージです。

右手で長い方のひもを持ち、右回り(時計回り)にしばっていきます。

2周目、3周目はひもを手前に引っ張るときに、ギュッと締めながら縛りましょう。

ゆるくしばるとスパイラルが崩れるので注意しましょう。

3~4週くらい縛ると手を離しても崩れません。

最初に左手の人差し指と中指にはさんでいたひもと右側のひもを手前にもってきます。

左右のひもを正面でギュッと交差させます。

蝶結びをして完成です。

Q&A

 

花束がペッタリしていてふんわりしてない

横方向ばかりに組んでいて奥行きがないから。

花束はまず縦軸に組んでいくのが基本です。

横方向ばかりに入れて大きくしようとするため、奥行きが出ずぺったりの花束になります。

この記事には正しい作り方の全てが書かれているのでマスターして下さい。

 

花束が広がらず閉じてしまう

原因は以下の3つ

  1. 直線的な茎の花材や動きのない花を使っている
  2. 茎の曲がりや花首の向きを利用していない
  3. グリーン(葉物)を上手にクッションに使えていない

例えばバラ10本の花束をスパイラルで組むとき、どうしても花と花の間が狭くなり、ぶつかりがちになります。

なぜかというと、バラの茎は硬く真っすぐなものが多いため、どんなに広げようと頑張っても限界があります。

そんなバラだけの花束を花と花がぶつからないように作るにはどうしたらいいのか?というと、

茎の曲がりや花首の向きを利用してなるべく花同士がぶつからないように組んだり、グリーン(葉物)をクッションとして使います。

具体的なやり方を解説します。

【基礎】茎の曲がりや花首の向きを利用して左右の広がりを出す

以下写真には縦軸(中心軸)に茎がまっすぐのうす紫色の花、クジャクソウがあります。

そして元々左方向に曲がっている茎の丸葉ルスカスがあります。

左向きの花材は縦軸(中心軸)より左側に入れます。

赤印の部分を見てほしいのですが、2つの茎が平行に並んでいます。

この場合、茎の下をギュッと握っても上は閉じません。

閉じるどころかグリーンでクッションなどを入れなくても広がります。

一方、今度は反対に縦軸(中心軸)よりも右側に入れてみます。

この場合、茎の下をギュッと握ると閉じてしまいます。

上の方もご覧ください。

元々左向きの茎を持つ丸葉ルスカスをあえて縦軸(中心軸)より右側に入れたため、左側に戻ろうとする力が働き閉じてしまうんですね。

このようなことから

ポイントは茎や花首の元々の向きに従って、縦軸(中心軸)を基準に左右どちらに入れるか決めます。

茎が左向きのものを中心より右側に入れると、茎はどうしても左側に寄ります。

反対に茎が右向きのものを中心より左側に入れると、茎は右に戻ろうとして右側に寄りますよね。

つまり、茎の向きが左向き・真っすぐ・右向きかによって配置する場所はそもそも決まっているということです。

【応用】手前に奥行きを出す!茎の曲がりと花首の向きの利用

基礎編では花束の左右の広がりの出し方について話しました。

しかし、花束を作るとき左右の広がりばかりを気にしがちですが、前後も考えることが重要です!

花束は縦軸から作ると言いましたが、すべては奥行きを出すためです。

花束の前後をしっかり作れば奥行きが出せます!

やり方は【基礎】と同じです。

まず縦軸でクジャクソウと同じように直線的なカーネーションを使えば、当然上方向に向くだけで手前には倒れてきません。

横から見てみるとわかりますが、クジャクソウとカーネーションの間隔が近いですよね。

一方、曲がっている茎のカーネーションを利用すれば手前に倒れるようにすることができます。

横から見るとクジャクソウからカーネーションまでの距離が長い。つまり空間ができることで奥行きが生まれます。

直接的なカーネーションを入れた時と曲がりのある茎を入れたときを合わせて比較してみます。

曲がりのある茎の方が手前に倒れてきているのが良く分かりますね。

横から見てみるとクジャクソウとカーネーションの距離が違うことがはっきりわかります。

当然、元々自然に持っている向きに従っているだけなので、下の方をぎゅっと握っても閉じません。

ペッタリした花束と立体的に見える花束の違いはコレです。

茎の曲がりや花首の向きを調整するだけでここまでできます。

このような使い方が出来ているか出来ていないかの違いなので、量をたくさん入れなくても立体的な厚みのある花束を作ることは実は簡単です。

茎の曲がりや花首の向きを利用しても限界な時はクッションを入れる

茎の曲がりや花首の向きを利用しても、バラやキクのような直線的で手を加えても曲がらない茎を持つ花材は、閉じてしまうことがあります。

お互いくっつきすぎて息苦しそう(下写真)

その時は茎と茎の間にできたすき間にグリーンを入れて、クッションを作ります。

バラとバラの間にある青枠のすき間にクッションとしてグリーンを入れます。

パズルのようにすき間にはめ込むイメージです。

花と花の間にグリーンが入ることで、このように葉の力によってぐぐぐっとこじ開けることができます。

そうすると花と花の間に空間ができます。

なのでこの場合ではバラ同士がくっつかなくなり、ゆとりのある花束ができます。

他の花と同じ高さに入れれば、クッションとしての役割だけでなく“見せるグリーン”の役割も果たせます。

グリーンを見せたくなく、単にクッションとして使いたいのであれば他の花よりも低い位置に配置すれば良いです。

硬い葉やふさふさしたグリーンをたくさん入れれば、どんどん広げることが可能です。

しかし、花束を広げるためにクッションを使うのは最後の手段。

よく、初めから花束の内側にドラセナなどを入れてクッションを作ろうとする人がいますが、必ずしもいつもお店にドラセナがあるとは限りませんよね。

レモンリーフだってお店にないこともあるでしょう。

なので毎回クッションのためにグリーンを用意する必要は全くありません!

無くても茎の曲がりや花首の向きを利用したり、クッションを兼ねた花を引き立たせるグリーンの使い方ができるようになりましょう。

まとめ

先輩を超えられる!差がつく上手な花束の作り方手順

  1. 役割別に花材を選ぶ
  2. 完成形の設計図をメモする
  3. 縦軸(たてじく)を作る
  4. 横軸(よこじく)を作る
  5. 底辺部分(ていへんぶぶん)を作る
  6. 結束(けっそく)して完成

この記事で解説した方法を実践すれば、明日からでも劇的に花束づくりが上手くなります。

色々説明してきましたが、“花束は縦軸(たてじく)で作る”ということを覚えておいてください。

尚、今回紹介した内容に近いお話をされている本がありますのでご紹介しておきます。

この本は花束だけでなく花屋さんが身に付けるべきアレンジメントの基本も詳しく丁寧に解説されているので、ぜひ読んでおくと良いですよ。
>>フラワーアレンジメントの基本メソッド: 花束やアレンジメントを制作するための理論と実践

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